家庭の書類をすっきり整理したくて、バーチカルファイリングを試そうか迷っていませんか。
個別フォルダーをきれいに並べた収納を見ると、「これなら書類が探しやすくなりそう」と感じますよね。
けれど、実際に使い始めると、
「分類の仕方が分からない」
「取り出した書類を戻すのが面倒」
「家族が目的の書類を見つけられない」
と悩んでしまうこともあります。
バーチカルファイリングは便利な収納方法ですが、どの家庭にも合うわけではありません。細かく分類したり、定期的に見直したりする必要があるため、管理を負担に感じることもあるでしょう。
この記事では、バーチカルファイリングをおすすめしない理由やメリット、代わりに取り入れやすい書類整理方法をご紹介します。
今の収納方法が使いにくいと感じているなら、無理に続けなくても大丈夫。あなたや家族が迷わず使える方法を、一緒に探していきましょう。
バーチカルファイリングはおすすめしない?

バーチカルファイリングは、書類を細かく分類し、決めた場所へ戻す仕組みを続けられる場合には便利な方法です。
一方で、分類やラベル作りが苦手だったり、家族みんなで書類を共有したりする家庭では、使いにくさを感じることがあります。
書類整理は、見た目がきれいなだけでは長続きしません。
必要な書類をすぐに見つけられて、使ったあとに無理なく戻せることが大切になります。
バーチカルファイリングを始めたものの、探しにくい、戻しにくいと感じているなら、あなたが片付け下手だからではありません。収納方法が、暮らし方に合っていない可能性があります。
「せっかくファイルを買ったから」と我慢して使い続ける必要はないですよ。
リングファイルやドキュメントファイルなど、より簡単に管理できる方法へ変えるのも一つの選択肢です。
バーチカルファイリングとは

バーチカルファイリングとは、書類を個別フォルダーに挟み、ファイルボックスや引き出しの中へ立てて収納する方法です。
書類を上から見たときに、フォルダーの見出し部分が並ぶため、目的のカテゴリーを探しやすい特徴があります。
たとえば、
- 学校関係
- 保険関係
- 住宅関係
- 税金関係
- 取扱説明書
など、書類の内容ごとに個別フォルダーを分けて収納します。
穴を開けたり、ファイルへ綴じたりしなくてよいため、書類をそのまま出し入れできるのが魅力です。
ただし、最初に分類方法を考えたり、見出しを作ったりする準備が必要になります。書類が増えたときには、カテゴリーの見直しも欠かせません。
個別フォルダーに書類を挟んで立てる方法
個別フォルダーは、厚紙を二つ折りにしたような形をしています。
その中に書類を挟み、複数のフォルダーをファイルボックスへ並べて使うのが基本です。
書類を入れるだけなので、パンチで穴を開ける必要はありません。頻繁に出し入れする書類なら、綴じる方法よりも手軽に感じられるでしょう。
しかし、フォルダーの中に書類を入れすぎると、紙が倒れたり、目的の一枚を見つけにくくなったりします。
一つのフォルダーへ何でもまとめるのではなく、適度に分ける工夫が必要です。
リングファイルとの違い
リングファイルは、書類に穴を開けたり、クリアポケットへ入れたりして綴じる方法です。
書類を一冊にまとめられるため、長期間保管したい契約書や保険証券などに向いています。
一方、バーチカルファイリングは書類を綴じません。必要な書類だけを、すぐに取り出しやすいところが大きな違いです。
ただし、書類が固定されていない分、並び順が変わったり、別のフォルダーへ紛れ込んだりすることがあります。
どちらが優れているというより、書類を使う頻度や保管期間に合わせて選ぶことが大切でしょう。
バーチカルファイリングをおすすめしない理由

バーチカルファイリングは、きちんと仕組みを作れば便利です。
けれど、家庭で使う場合には、管理の手間や探しにくさが負担になることもあります。
ここからは、使い始める前に知っておきたいデメリットを見ていきましょう。
分類やラベル作りに時間がかかる
バーチカルファイリングを始めるときは、手元にある書類を分類する必要があります。
学校、保険、税金、住宅など、大まかに分けるだけなら難しくありません。
しかし、書類の量が多いと、
「医療費は税金と家計のどちらに入れる?」
「子どもの保険は保険関係と子ども関係のどちら?」
と迷いやすくなります。
分類を細かくしすぎると、どこへ入れたのか分からなくなることもあるでしょう。
さらに、個別フォルダーごとにラベルを作る作業も必要です。見た目を整えようとすると、ラベルの大きさや文字の位置まで気になってしまうかもしれません。
書類整理にあまり時間をかけたくない場合は、始めるまでの準備が負担になりやすい方法です。
書類が増えるたびに見直しが必要になる
家庭には、郵便物や学校のプリント、契約書など、新しい書類が次々と入ってきます。
今ある書類に合わせて分類を作っても、あとから新しい種類の書類が増えることは珍しくありません。
入れる場所がない書類が出てくるたびに、フォルダーを追加したり、分類を変更したりする必要があります。
見直しをせずに空いているフォルダーへ入れてしまうと、次に探すときに見つからなくなる可能性も。
分類を決めたら終わりではなく、定期的に整える必要がある点は覚えておきたいところです。
元の場所に戻すのが面倒になりやすい
バーチカルファイリングは、書類を取り出しやすい一方、戻すときに手間を感じることがあります。
ファイルボックスを棚から出し、目的のフォルダーを探し、書類を挟んで元の位置へ戻す。この一連の作業が面倒になると、机や棚の上に置きっぱなしになりがちです。
特に忙しいときは、「あとで戻そう」と考えてしまいますよね。
一時置きした書類が増えると、せっかく収納を整えても、必要な書類を探す時間が増えてしまいます。
戻す作業が負担に感じる場合は、立てる収納よりも、ボックスへざっくり入れる方法のほうが続けやすいでしょう。
家族が目的の書類を探しにくいことがある
書類を管理する人にとって分かりやすい分類でも、家族には伝わらないことがあります。
たとえば、あなたが学校の保険に関する書類を「保険」に入れていても、家族は「学校関係」を探すかもしれません。
分類の基準が共有できていないと、
「どこに入っているの?」
「探したけれど見つからない」
と聞かれることが増えてしまいます。
結局、書類を整理した本人しか場所を把握できない収納になる場合もあるでしょう。
家族で共有する書類は、細かく分けすぎず、誰が見ても分かる言葉でまとめることが大切です。
ファイルボックスが重くなりやすい
個別フォルダーへ書類を入れていくと、ファイルボックスは少しずつ重くなります。
紙は一枚ずつなら軽いものの、まとまると意外な重さになりますよね。
棚の高い位置に置いている場合、ボックスを取り出すのが大変になることも。無理に持ち上げると、落としてしまう心配もあります。
重くなったボックスは、取り出すこと自体が面倒になり、書類を戻さなくなる原因にもつながります。
一つのボックスへ詰め込みすぎず、カテゴリーごとに分けるなどの工夫が必要です。
個別フォルダーが傷みやすい
個別フォルダーは、何度も出し入れしているうちに、端が折れたり広がったりすることがあります。
書類をたくさん挟むと、フォルダーが開いたままになり、見た目も乱れやすくなるでしょう。
紙製のフォルダーは、長く使ううちに汚れや破れが目立つこともあります。
傷んだフォルダーを交換するには、新しいフォルダーを用意し、ラベルも作り直さなければなりません。
長期保管する書類には、丈夫なリングファイルやクリアブックのほうが安心できる場合があります。
ホコリが入りやすい
バーチカルファイリングは、書類の上部が開いた状態で収納されます。
ふたのないファイルボックスを使っていると、書類やフォルダーの間にホコリが入りやすくなるでしょう。
長期間触らない書類ほど、ホコリがたまりやすくなります。
棚の中に収納したり、ふた付きのボックスを選んだりすれば対策できますが、その分、出し入れの手間は増えてしまいます。
使用頻度の低い書類を何年も保管する場合は、閉じられるファイルを使ったほうが管理しやすいかもしれません。
バーチカルファイリングにもメリットはある

ここまでデメリットをお伝えしましたが、バーチカルファイリングがすべて使いにくいわけではありません。
書類の種類や使い方によっては、便利に感じられる場面もあります。
良いところも知ったうえで、取り入れるかどうかを考えてみてくださいね。
書類を綴じずに出し入れできる
書類に穴を開けたり、クリアポケットへ入れたりする必要がないため、受け取った状態のまま収納できます。
一枚だけ取り出したいときも、リングを開く手間がありません。
学校の予定表や提出前の書類など、短期間に何度も確認するものには使いやすいでしょう。
見出しから目的の書類を探せる
個別フォルダーの上部にラベルが並ぶため、カテゴリー名を見ながら探せます。
分類が分かりやすく、書類の量が多すぎなければ、目的の場所を見つけやすい方法です。
よく使うフォルダーを手前に置くなど、自分が探しやすい順番へ並べ替えることもできます。
書類の追加や処分がしやすい
書類を綴じていないため、新しい書類を入れたり、不要になったものを抜いたりしやすいのもメリットです。
リングファイルのように、途中のページを追加するためにすべて外す必要はありません。
内容が頻繁に入れ替わる書類なら、管理しやすく感じられるでしょう。
使用頻度の高い書類を管理しやすい
毎週確認する学校の予定表や、近いうちに手続きする書類など、何度も出し入れするものに向いています。
ただし、何年も保管する書類まで同じ方法にそろえる必要はありません。
よく使う書類だけをバーチカルファイリングにして、長期保管するものは別のファイルへ分ける方法もありますよ。
バーチカルファイリングの代わりになる書類整理方法

バーチカルファイリングが使いにくいと感じても、書類整理を諦める必要はありません。
書類の種類や使う頻度に合わせて、簡単な方法へ変えてみましょう。
すべてを同じ収納用品にそろえるより、必要に応じて使い分けるほうが管理しやすくなります。
リングファイルに綴じる
契約書や保険証券、住宅関係の書類など、長期間保管するものにはリングファイルが便利です。
書類をしっかり固定できるため、順番が入れ替わったり、別のカテゴリーへ紛れたりしにくくなります。
穴を開けたくない書類は、クリアポケットへ入れて綴じるとよいでしょう。
背表紙へ「保険」「住宅」「車」などのラベルを付けておけば、棚から見ても内容が分かります。
クリアファイルやクリアブックに入れる
書類の枚数が少ない場合は、クリアファイルだけでも十分です。
カテゴリーごとに色を変えたり、表面へラベルを貼ったりすると、目的のものを探しやすくなります。
ページをめくって確認したい書類には、ポケットが複数付いたクリアブックが便利でしょう。
説明書や保証書など、関連する書類をセットで保管したいときにも使えます。
ドキュメントファイルで分ける
ドキュメントファイルは、一つのケースの中がじゃばら状に分かれている収納用品です。
月別や人別、カテゴリー別に分けられるため、学校のプリントや家計関係の書類をまとめやすくなります。
持ち手やふたが付いたものなら、そのまま持ち運ぶことも可能です。
個別フォルダーを一枚ずつ用意する必要がないため、収納用品を増やしたくない場合にも取り入れやすいでしょう。
一時保管ボックスを作る
届いたばかりの郵便物や、提出前の書類は、すぐに保管場所を決められないことがありますよね。
そのような書類には、一時保管用のボックスやトレーを作っておくと便利です。
「未処理」「確認待ち」など、用途を一つに絞って使いましょう。
何でも入れる場所にしてしまうと、書類がたまり続けてしまいます。週に一度など、確認する日を決めておくと安心です。
必要に応じて複数の方法を使い分ける
家庭の書類は、すべて同じ頻度で使うわけではありません。
毎日のように確認する書類もあれば、数年間保管するだけの契約書もあります。
たとえば、
- よく見る書類はクリアファイル
- 長期保管する書類はリングファイル
- 未処理の書類は一時保管ボックス
- 月ごとの書類はドキュメントファイル
というように分けると、無理なく管理できます。
収納用品を統一することよりも、必要な書類を迷わず見つけられることを優先してみてくださいね。
バーチカルファイリングをやめるときの手順

すでにバーチカルファイリングを使っていて、別の方法へ変えたいと思うこともあるでしょう。
一度に完璧に整理しようとすると疲れてしまうため、順番に進めるのがおすすめです。
すべての書類を出す
まずは、ファイルボックスの中にある書類をすべて取り出します。
一度に全部出すのが難しい場合は、「学校関係だけ」「保険関係だけ」のように、一つのカテゴリーから始めても構いません。
書類の量や種類を確認しながら、無理のない範囲で進めましょう。
不要な書類を取り除く
期限が切れた案内や、すでに手続きが終わった書類など、明らかに不要なものを取り除きます。
判断に迷う書類は、無理に捨てなくても大丈夫です。
「保留」と書いたファイルへまとめ、あとで落ち着いて確認しましょう。
個人情報が書かれた書類は、細かく破るか、シュレッダーにかけて処分してください。
使用頻度と保管期間で分ける
残った書類を、どれくらいの頻度で使うかによって分けます。
よく確認する書類、一定期間だけ保管する書類、長期保存する書類に分けると、収納方法を選びやすくなります。
内容だけで細かく分類するより、使い方を基準にしたほうが迷いにくいでしょう。
書類に合ったファイルを選ぶ
よく使う書類は取り出しやすいクリアファイルへ、長期保管する書類はリングファイルへ入れるなど、用途に合わせて収納用品を選びます。
先に収納用品を買いそろえる必要はありません。
手元にあるファイルやボックスを使いながら、足りないものだけを追加すると無駄を防げます。
家族にも分かる名前を付ける
ラベルには、家族が見ても内容を想像できる言葉を使いましょう。
「重要書類」のような曖昧な名前よりも、「保険」「学校」「車」のように、具体的な名前のほうが分かりやすくなります。
家族がよく探す書類については、どこに置いたのかを一緒に確認しておくと安心です。
家庭の書類整理を続けやすくするコツ

書類収納は、一度きれいに整えただけでは終わりません。
新しい書類が入ってきても散らかりにくい、簡単な仕組みを作っておくことが大切です。
分類を細かくしすぎない
カテゴリーを細かく分けすぎると、書類を戻すたびに迷ってしまいます。
最初は「学校」「保険」「住宅」など、大まかな分類で十分です。
書類が増えて探しにくくなったときだけ、必要なカテゴリーを分けるようにしましょう。
新しい収納用品を先に買わない
きれいなファイルやボックスを見ると、先にそろえたくなりますよね。
しかし、書類の量を確認する前に買うと、サイズが合わなかったり、収納用品が余ったりすることがあります。
まずは書類を整理し、残す量と収納場所を決めてから選ぶと失敗しにくくなります。
家族が分かる言葉でラベルを付ける
自分だけが分かる名前ではなく、家族が普段使っている言葉をラベルにしましょう。
書類を探す人と一緒に名前を決める方法もおすすめです。
迷わず戻せる場所が決まれば、「どこにある?」と聞かれる回数も減っていきます。
書類の一時置き場を決める
帰宅後すぐに確認できない郵便物や、あとで記入する書類には、一時置き場が必要です。
置き場所が決まっていないと、ダイニングテーブルやキッチンカウンターへ広がってしまいます。
浅いトレーや小さなボックスを一つ用意し、未処理の書類だけを入れるようにしましょう。
定期的に不要な書類を処分する
書類は、保管したあとも少しずつ増えていきます。
月末や学期末など、暮らしに合わせて見直す日を決めてみてください。
すべてのファイルを確認する必要はありません。学校のプリントだけ、郵便物だけというように、範囲を小さくすると続けやすくなります。
まとめ
バーチカルファイリングは、書類を綴じずに出し入れでき、見出しから探せる便利な方法です。
一方で、分類やラベル作りに時間がかかったり、書類を元の場所へ戻すのが面倒になったりすることがあります。
使いにくいと感じているなら、あなたの整理の仕方が悪いわけではありません。
リングファイルやクリアファイル、ドキュメントファイルなど、書類の種類に合った方法へ変えてみましょう。
すべての書類を同じ収納方法にそろえなくても大丈夫です。
あなたや家族が必要な書類を迷わず見つけられて、使ったあとに戻しやすいこと。それが、長く続けられる書類整理につながります。

